尊敬君。
中学校の時にそうあだ名を付けられてる先輩がいた。
完全に馬鹿にされてるではないか。
その尊敬くんは、すごく真面目な人らしい。テストの点も良く、先生に怒られたのは見たこともないらしい。
僕はそんな先輩からの噂を胸に忍ばせ、生活を送っていたのだか、
ある時、委員会の関係で、その尊敬君と話すきっかけがあった。
ところがである。
話し終えた結果、別に尊敬はしなかったのである。
この尊敬君は、みんなからハードルを上げに上げられた結果、僕にガッカリされるという、なんとも可愛そうな人だった。
僕が受けた印象は、
ただの真面目な人。
だった。
中学生が付けるあだ名が、全世代の中で一番残酷である。